幻影戦争のソロマルチ周回がつらいという別記事でスイコンとアカウント停止措置について触れたのですが、興味本意でスイコンについて調べたら「Appleってすげぇな」って思ったので、やり方くらいまとめておきます。
スイコンの設定の仕方

まず、スイコンっていうのは「スイッチコントロール」というiOSのアクセシビリティを高めるための機能のひとつです。

アクセシビリティと垢バンしづらい理由については別記事で記したので興味があれば読んでみてください。

すぐにわかるスイコン動画解説
スイッチコントロールの使い方について、動画でもまとめました。音声は入れていません。きっと私よりも有名な方が私の内容を焼き増しして作り替えてくれることでしょう。
基本設定
まずはスイコンの基本的な設定から。
スイコンをマクロ化する方法
今のところ、私はMac経由でスイコンで利用するスイッチを自動化することで落ち着いています。実際のゲームプレイには利用しませんけどね(念押し)。
今後、暇があるときにでも動画にします。動画、今の所、数人しか見てくれていないので。
スイッチの設定方法
まずは、スイッチコントロールの基本的な設定を行なっていきます。


スイッチを設定する


スイッチ設定方法
- 「設定」→「アクセシビリティ」→「スイッチコントロール」へ移動する。
- 「スイッチ」を選択
- 「新しいスイッチを追加」を選択
- 任意のスイッチを選択する
- iPhone単体で使うなら「画面→フルスクリーン」か「背面タップ」が利用しやすい
- アクションは「タップ」に設定しておく
スイッチの役割
スイッチは指定した「レシピ」内のジェスチャー(アクション)を起動するためのトリガーです。
後述するレシピで活用する場合、「画面」の「フルスクリーン」をスイッチに設定すると、レシピ起動中にiPhoneが指定されたレシピジェスチャー以外は操作できなくなります。
個人的には、ゲーム周回で思わぬエラーが生じた場合に、すぐに復旧できるように「フルスクリーンをスイッチ化」するのはあまり好ましくありません。


ドラクエタクトの「予期せぬエラー」のような周回中に頻回に起こるエラーを、スイコンを切らずに周回に戻す操作をする場合には便利ですね。
フルスクリーン以外をスイッチに設定しておくことで、スイッチコントロール起動中も(ジェスチャーは中は誤動作が多いものの)iPhoneのタップ・スワイプなどの画面操作は可能となります。
レシピを作成する


先ほど作ったスイッチコントロールによる動作を決めていきます。このあたりから、使用したいアプリ・環境次第で設定は変わっていきます。
- スイッチコントロールの設定画面に戻る
- 「レシピ」を選択する
- 「新規レシピを作成」をタップする
- 「名前」をわかりやすい名称、例えばプレイするゲームのクエスト名、などに設定する
- 「スイッチを割り当てる」をタップ
- 「フルスクリーン」をタップ
- 「カスタムジェスチャ」をタップ
とりあえず、ここまで設定しましょう。
レシピについて知っておきたいこと
レシピの基本的な考え方


レシピは、先程作成した「スイッチ」を利用して、複数のアクションを組みわせたり、繰り返し動作を行う際に利用します。
画面タップを利用している方が多いと思いますが、例えば周回中にスタミナ回復をする、などの動作を設定しておきたい場合にレシピを活用することで、スイコンだけで無限周回することができるようになります。
実際に複雑な動作を行う場合には、複数ボタンがあるコントローラや、キーボード、マウスなどを利用します。
iPhoneだけで利用する場合でも、画面(フルスクリーン)だけではなく、背面タップを活用することでスイッチ数を増やすことができます。
複数スイッチを活用したレシピ


iPhoneだけだとスイッチが「画面」と「背面タップ」しか使いづらいのですが、Bluetoothで外部デバイスと連携させれば、スイッチを大量に増やすことができます。
スイッチの数が増えるほど、より複雑な操作が可能となります。
問題は、このスイッチをどう管理するかというところですが、マクロ機能のあるマウス・キーボードや、Macと繋いでAutomatorで自動化する、という方法があります。


自動化したいタップ・スイッチを決める
先ほどのカスタムジェスチャは少し詳しく解説します。




あくまでも、スイッチコントロールの中の一機能なので、本気のマクロほど自由自在、というわけにはいきませんが。


でも、これだけできれば、タップだけでクリアできるゲームはだいたい自動化できるはずです。
追記:おそらく、iOS15でスイッチコントロールのカスタムジェスチャの利用が強化されています。アクションは10までは確認できたので、周回動作はほぼ対応できるはず。
設定したスイコンを起動させる
あとは、レシピを起動させるだけです。一応、起動しやすい方法も書いておきます。




- 「作成したレシピ」を「レシピを起動」で設定する
- 「アクセシビリティ」まで戻り「ショートカット」を設定する
- トリプルクリックで起動する項目を選ぶ
- 「スイッチコントロール」にチェックマークを入れる
これで、指定したレシピが、ホーム画面(サイドボタン)のトリプルクリックだけで呼び出せるようになりました。
ショートカットできるもの
ちなみに、ショートカットで起動するものは複数選択できるようになっています。
- Assistive Touch
- VoiceOver
- カラーフィルタ
- ズーム機能
- ホワイトポイントを下げる
- 音声コントロール
- 色を反転(クラシック)
- 色を反転(スマート)
ただのゲーム利用だと不要に感じる場合が多いので、スイッチコントロールだけ選択しておけば、ショートカットボタン使用時(トリプルクリック)にスイコンが起動されます。
お絵かきアプリで実践する
では、先ほど適当に書いた似顔絵が、お絵かきアプリで描けるかやってみます。
スイッチコントロール起動方法
まずは、ホームボタンをトリプルクリックします。


描けました。
連続で起動させる方法
後ほど詳しい方法を書きますが、基本的に「タップした回数、スイッチコントロールレシピを繰り返す」のが基本です。上のお絵かきを1000回繰り返す場合は、1,000回タップします。


二本指でバタ足するような感じでパタパタすると、1,000タップくらいなら簡単です!
1,000タップで、10,000秒=166分=2時間くらいの自動スイッチが動作。十分な気はしますが、タップすら面倒な場合のことを考えて、方法を考察します。(後半)
重要メッセージを消したい
「スイッチコントロールによりiPhoneの操作に使用するジェスチャが変更されます。続けてもよろしいですか?」
上記メッセージのせいでスイッチコントロールが起動できない場合があります。
- ホームボタン3クリックで、スイッチコントロールをOFFにする
- メッセージを「OK」で消す
- 「レシピ」の設定をオフにして、再度設定する
- 設定した状態で再起動してみる
この、重要メッセージは、スイコンの設定が変更された時に出るアラートです。基本的にはアラートに対して「OK」を押せば大丈夫です。押すためには、一度スイッチコントロールを切る必要があります。


私は、OKしても反応がなかったので、レシピを作り直したり、iPhone/iPadを再起動することで回避できました。
スイコンを途中で止める方法
ついでに、1,000タップしてしまった後に、ゲームなんかだと事故を起こしてやり直す必要がある場合があると思います。
スイコンの止め方について説明します。
- 画面をオフにする
- 待機画面でスイッチコントロールをきる(3クリック)
スイコンを無限ループさせる方法
ちなみに、無限ループに関しては、さらに外部のタップツールなんかを利用するのが一番わかりがいいです。
無限ループの基本
先述の通りですが、スイッチコントロールの繰り返し回数は、スイッチコントロール起動中のタップ回数に依存します。
基本はタップ回数を増やす
基本的に、レシピの指定アクション回数は、タップした回数に依存するので、ゲームのエンドレス集会がしたい場合は、可能な限りタップしてアクション回数を多くするか、タップ自体を自動化して(つまり連打機などを使用して)ずっとタップしているか、という感じです。
Macの自動化ツールを利用する
下記にも少し紹介しますが、M1チップMacからiOSアプリを起動できるようになりました。


また、AutomatorというMacに標準搭載されている自動化ツールと組み合わせると、M1チップじゃなくてもMacがあればスイコンをもっと便利に操作することができます。


物理ボタンで解決する
まぁ、やっぱり探せばあるもんですね。
物理ボタンをiPhone画面に接着させてボタンを連打し続けてくれるものです。スイコンと組み合わせることで、指定動作をエンドレスでやり続けることができます。


永遠に起動させれば、確実に、マクロツールとして検知されるけどね。
外部スイッチを購入する
ちなみに、Macを使えばMacのキーボードが外部スイッチとなります。同様に、スイッチコントロールに対応したBluetoothやLightning接続できるスイッチであれば、スイッチコントロールを操作する外部ボタンとして利用できます。


言い換えると、連打・連射機能のついたマウスやキーボードでスイッチに設定できれば、高速連打やハードウェアマクロでスイコン操作が可能ということになりますね。


ショートカットで指定回数のタップを指定する
iOSの機能に「ショートカット」というものがあり、ショートカットアプリを使用することで、指定したアクションをオートメーション化させることができます。


と、書いてみたものの、今のところできそうな気がしない。
ショートカットでスイッチコントロールを起動する
iOSには、自動化ツールに使えそうなものとして、「ショートカット」という機能があります。
これは、例えば、今回の事例でいえば、「ショートカットでスイッチコントロールを起動」することが可能になります。


また、一連の行動を全て行うことができるので、理論上は「スイッチコントロールをOnにした後に、指定した行動を指定回数繰り返す」までをショートカット起動だけで行うことが可能になります。
画面タップのスクリプトを実行する
つまり、指定した行動の部分に「画面をタップ」というスクリプトを実行できるようにすれば、ショートカットを起動するだけでスイコンの無限ループを呼び出すことができるようになります。


ですが、純正のアクションカードに「タップ」だけをするというものはなく、個別にスクリプトを読み込んで実行するキーが必要となりそうです。
スクリプトを実行できそうな「Pythonista」という有料アプリがありますが、Phthonistaの仮想空間でのタップとして認識されそう=現在起動しているアプリでのスイコン無限ループにはならなそう、なのでここで断念。
ただ、ショートカット自体は面白い機能なので、いろいろいじってみると、自分の好きなアプリを起動させてスイコンを自動で立ち上げて、しかも指定のレシピを実行する、くらいまでならできそうな感じがしますね。
ゲームの無限周回に活用したい
実際、スイコンの需要は「ゲームのクエスト周回・素材収集・レベリング」だと思います。
各ゲームアプリのスイコン利用方法などをまとめましたので、こちらも参考にしてみてください。


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